がんと診断された瞬間、多くの方は頭が真っ白になります。
手術のこと、抗がん剤のこと、これからの生活や仕事のこと……
次々と押し寄せる不安に、どう向き合えばいいのか分からなくなるのは当然のことです。
中には、食生活や生活環境をどう変えればいいのか、
何から手をつければいいのか分からず、心身ともに追い詰められる方もおられます。
けれど、そうした時期を一つひとつ乗り越え、
ご自身の身体と向き合いながら、丁寧にメンテナンスを続けてこられた方々は、
いつしか**「人生を大局で見る力」**を身につけておられるように感じます。
気がつけば、もう20年以上のお付き合いになる方もいます。
その時間の中で、病気をきっかけに「どう生きるか」を考え、
前向きに歩まれる姿を見せていただくことは、医療を続ける私にとっても、大きな学びになっています。